夜尿症
一般的に「おねしょ」と呼ばれる症状で、小児泌尿器科では週1回以上のおねしょがある場合に、夜尿症と診断するケースが多くなっています。受診されるのは小学校入学前後が多く、女児より男児が多い傾向が見られます。5歳で15~20%、10歳で5~10%、15歳で1~2%、成人後も0.5%が夜尿症であるという報告があり、放置しているとまれですが思春期を過ぎても治らないケースが存在します。
叱ったり、無理に起こしたりすると子どもの心や成長に悪影響を与える可能性がありますが、現在は夜尿症に有効な治療法が確立してきています。成長するに従ってコンプレックスを持ってしまうケースが増えますので、早めに専門医へご相談ください。
亀頭包皮炎
ペニスの先端が赤く腫れ、包皮先端が炎症を起こします。痛みがありますので、赤みに気付いたら早めに受診してください。3歳前後に発症することが多く、軽症であれば温浴で改善しますし、ある程度症状が強くても抗菌剤の内服や塗り薬を短期間行うことで改善します。ただし、何度も亀頭包皮炎を繰り返す場合には、包茎の治療が必要になる場合もあります。
包茎
ペニス先端の包皮口が狭いことで起こります。包皮を剥いて完全に亀頭を露出できない状態ですが、炎症を繰り返すなどがない限り、子どもの包茎は治療する必要がありません。
包皮は表から見えている外板と、折り返して内側にある内板がありますが、折り返しの部分である包皮口は通常、幼児期には狭くなっています。そのため、幼児期には包茎の状態が正常ですし、逆にこの時期に亀頭全体が包皮でおおわれていない場合、尿道下裂などの先天性異常の可能性もあります。
包皮が剥ける時期には個人差がありますが、一般的に思春期である14~15歳には包皮をスムーズに剥いて下げられるようになっているとされています。